聴き込んでいたのに

alphalook2005-04-16

この曲は「ribbon ASIN:B00005G4EK」の10曲目に収録されている。
アルバム自体が結構古いので、今風のヒット曲とは全く曲調が違うが、ミサト独特の声の伸びと音質がさえ渡った、初めて満足出来るアルバムだったと記憶していた。
その中の10曲目が「悲しいね」。


早速脱線だけど、
季節柄、3曲目「さくらの花の咲くころに」が今頃いつも頭の中で想い出されるし、
1曲目「センチメンタル・カンガルー」はUCC缶コーヒーのCM曲にも使われた。
11曲「10years」は大江千里が関わっていて、この歌詞も味が深い。
4曲目「ビリーヴ」も個人的に張りつめた曲感が好きで、当時は好んで聞いていた。
6曲目「19才の秘かな欲望(ザ・ラヴァー・ソウル・ヴァージョン)」だけは「ミサトの悪ふざけ」という印象があって、編曲が好きになれなかった事を除けば、このアルバムは「個人的ベストアルバム」の一つに入る。


今日、何となく「悲しいね」を聴きたくなったので、音質は悪いけどパソコンのスピーカーで聴いてみた。
そしたら、愕然としてしまい、いくつかの過去が脳裏を横切っていった。
昔あれほど聞き込んでいたのに、今の感想はまた別の感想になってしまった。
歳だろうか。
昔は、その時の悲しい気持ちがメインだったとすれば、
今の感想は過去の何人もの人との別れと淋しさが時間に縛られることなく、そして時間の厚みとして身に染みてきた。
それに愕然としてしまった。
こんな状態で次の曲「10years」に行ったら、やばかったかも。今は悲観しか思い描けないから。


ふと思う。歳は取りたくない。けど、出会って別れた(または年賀状だけになった)人達とは、出会って良かったのだと想う。事実、その方達がいなかったら、今の私とは別の私になっていたのだから。